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給与・賞与はいくら支給すればいいの?

2023.07.19 人事労務(採用)経営情報

「給与・賞与はいくら支給すればいいのか?」
経営者であるお客様からよく聞かれる質問です。

極論してしまうと、ルールはありません。しかし色々考えてやっていかないと、優秀な人財を確保しておくことができませんので、よく研究して効果的に支給したいところですね。以下、よくある質問をQ&A方式でまとめてみました。

Q1)賞与支給はいつがおススメですか?

A1)特に決まってはいませんが、よくあるパターンとしては下記のとおりです。
①年間の利益処分として賞与を支給する場合:11月までの数値を確認し、12月末支給する。

②賞与支給を複数にする場合:特に決まりがありませんが、夏および冬に2回支給するのが一番多いパターンです。具体的には、7月に本年度の利益予想から見込である程度支給し、12月中に再度支給することが多いように思います。

③法人の場合ですと、決算月のタイミングで支給することも多いです。

④特に業績が良かった月など、特別ボーナスとして支給しても問題ありません。

Q2)いくら位支給すればいいんでしょうか?

A1)これもいくらならよいというのはありませんが、下記参考にしてみてください。
①世間の相場を勘案して支給する場合:従業員さんは常に同業他社や他の企業での賞与支給額を比較しています。あまりにも世間の相場より給与・賞与金額が少ない場合、転職への一要因となる可能性があります。業界相場や世間相場を把握し、平均値もしくは平均より少し多め支給できるとよいかと思います。

②同業他社や同規模企業の賞与金額を把握する方法:
・ハローワークやそのたindeedなどの求人媒体の支給金額を確認する
・同業他社にヒアリングする
・同業者情報誌やその他人件費統計データを参考にする(下記参考までに添付します)

③人事評価制度に基づいて金額を決定する

2023年6月号 2022年夏賞与データ

2023年4月号 新卒給与データ

Q3)人事評価と給与・賞与支給額が連動されている仕組みが大切

よくあるのは、社長の独断で、この人は大体このぐらいかなあとなんとなく支給額を決定しているケースです。これでは、従業員さんとしては正当に評価しされていないという不満につながりますし、モチベーションも上がりません。会社が従業員のレベルやポジションにより求める能力や成果を、明確な評価基準にして、評価する人の気分や好き嫌いといった私情を介入させず、また属人化させないような仕組みが重要です。

明確な評価のためには、目標や成果の管理を定期的していくことが重要です。なんとなく頑張ったねといった曖昧な評価ではなく、出来るだけ目標や成果を数値化して、達成できたかそうでないかが明確に評価できるようにすることがポイントです。

もし明確な人事評価制度がないのであれば、ぜひしっかりとしたものを構築することをお勧めします。幣社では、人事評価制度構築支援も行っておりますので、ご興味ありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

Q4)安易な給料・賞与支給は要注意!

なんとなく業績がよかったりすると、従業員にも還元してあげたい!という大きな気持ちで、お給料の金額を安易に上げたり、賞与を大盤振る舞いされる社長さんもいらっしゃいますが、ここは慎重にいきたいものです。商売は山あり谷あり、今の好業績が来年・再来年も続く保証はどこにもありません。

また、努力の結果生まれた貴重な利益を、従業員だけに還元するのではなく、将来の会社成長のための投資にも回す意識は重要です。

さらに、いざというときのために、将来ビジネスチャンスが来た時のために、ある程度内部留保として現金を確保しておくことも、リスクマネジメントの観点から大切です。

社長からすると、今期は業績が良かったから特別に賞与を支給したと思っていても、従業員さんからすると、来年も同じぐらいのボーナスがもらえるんだろうとう大きな期待を持つことになります。ですので、利益配分という観点から賞与を上乗せするにしても、明確な基準を決めて、従業員さんとも共有しておくことが大切だと思います。

 

いかがでしょうか?既に夏のボーナスを支給した方はもちろん、これからの方も、是非一度今後の人事評価と給与・賞与支給の方法について検討してみてはいかがでしょうか?