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融資申し込みの際に必ず行いたいこと2点

2024.11.16 経営情報資金調達

2024年4月に改正された金融庁の「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」の影響で、金融機関の融資スタンスが変わったのが一因であると思われますが、今までなら通っていたはずの融資案件が、たいへん通りにくくなるケースが散見されます。

今後、中小企業が金融機関から融資をしてもらうためには、申し込みの方法を変える必要があります。
そのために専門家としてアドバイスしたい2点をお話ししたいと思います。

■金融機関へ融資申込をする際に必ず行いたいこと2点

①「資金使途」「返済資源」「融資効果」を明確に伝える
②資金調達の最大の目的が(資金繰りではなく)「経営改善である」と伝える

1.担当者が作成する融資稟議書の重要項目を詳しく

金融機関が融資を行うとき、担当者は「融資稟議書」を作成します。
この融資稟議書の出来映え次第で、融資の可否が大きく変わります。
彼らが融資稟議書に書く項目は、以下の8項目です。
「融資金額」
「貸出利率」
「実行予定日」
「貸出期間」
「保全」
「資金使途」
「返済資源」
「融資効果」

この中で融資審査に大きく影響を与えるのが、先述の下記の3点です。
「資金使途」
「返済資源」
「融資効果」


「可決される融資稟議書」を担当者が作成しやすくなるよう、事業者側から「資金使途」「返済資源」「融資効果」に関する情報を、できるだけ詳細かつ具体的に伝えましょう。

2.経営改善につながる融資なら金融機関は前向きに取り組める

上述の金融庁の「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」で、「融資する際は、それが経営改善に資するかどうかを考慮すること」とされたため、金融機関は安易な融資を避けるようになりました。

単に「資金繰りが厳しいので運転資金を借りたい」という「資金使途」では、金融機関は融資に取り組みづらくなったのです。

だからこそ融資申込みの際は、「今回の資金を借りて○○を行うことで、経営改善につなげます」という一言を伝えることで、金融機関は融資に前向きに取り組みやすくなります。

3.金融機関にも「貸しやすい融資」と「貸しにくい融資」がある

同じような業種・年商・財務内容の中小企業2社のうち、片方はスムーズに融資をしてもらうことができているのに、もう一方は融資してもらえないケースはよくあります。

理由のひとつが、その案件が「貸しやすい融資」か「貸しにくい融資」か。

先ほどの例で見ると、
「資金繰りが厳しいので運転資金を借りたい」では「貸しにくい融資案件」となります。
「経営改善を行いたいのでその資金を借りたい」なら「貸しやすい融資案件」です。

たとえ借りた資金の使い途が同じでも(例:売上向上のための販促費など)、申し込み時の文言ひとつで金融機関の取り組み方に違いが出てきます。

金融機関が貸しやすい融資にするための準備をぜひ行いたいものです。

さいごに

金融機から融資を受ける際は、やり方ひとつで成否が分かれることがあります。
経営者自身で手続きを行うのもよいですが、確実に必要な金額をより良い条件で引き出すためには、専門家の支援を受けることをおすすめします。

融資サポートをご希望のお客様は、ぜひ白川浩平税理士事務所へご相談ください。