経営者が押さえておくべき税制情報 (2026年7月のまとめ)
2026.08.15 税務情報今回のメルマガでは、 最新の税務情報や税制改正項目のうち、
企業経営者に重要なトピックについてご紹介します。
税制情報トピック1
令和8年分 路線価図等が公表
国税庁は例年どおり、
「令和8年分 路線価図・評価倍率表」
を7月1日に公表しました。
「路線価」は不動産の取引や
相続税・贈与税の算定で
欠かせない重要な指標ですが、
全国約32万地点の平均は
前年比で2.9%のプラスとなり、
5年連続の上昇となっています。
中小企業の経営者にとって、
不動産は自社株と合わせて
資産の大部分を占めます。
このタイミングにご自身の資産の評価額を
確認してはいかがでしょうか。
▼詳しくはこちらから
国税庁「令和8年分 路線価図・評価倍率表」
https://www.rosenka.nta.go.jp/
税制情報トピック2
国税庁が自社株の節税スキームを問題視
7月2日、国税庁は
「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」
の第4回の資料を公表しました。
社株評価について議論が行われていますが、
今回の資料の中では、実際に行われている
次の8つの節税スキームを
国税庁が問題視していることが明らかとなりました。
<事例>
1 子会社の会社規模操作で株価圧縮
2 株主の作出で配当還元方式利用
3 会社規模操作で株価圧縮
4 親子間の循環貸付で株価圧縮
5 オペレーティングリースで株価圧縮
6 株主構成の操作で配当還元方式利用
7 第三者を介在させて株価圧縮
8 貸付用不動産を利用して株価圧縮
租税回避(過度な節税)を目的とした
スキームに国税庁は目を光らせており、
・抜本的な見直しをするのか
・ピンポイントで規制をかけるのか
今後の議論に注目したいところです。
▼詳しくはこちらから
【PDF】国税庁
「取引相場のない株式の評価に関する
有識者会議(第4回)資料」
https://www.nta.go.jp/about/council/nai-hyoka/20260703/pdf/04shiryo_kabukaigi.pdf
税制情報トピック3
国民会議が「中間とりまとめ」を公表
7月29日、社会保障国民会議は
「中間とりまとめ」を公表しました。
【消費税減税(つなぎ部分)】
・令和9年度から2年間
・飲食料品の消費税率を1%に引下げ
・税率1%相当を原資に所得連動給付
※15歳以下の子の数に応じて加算
【所得連動給付】
・令和11年度から本格導入
・中低所得の現役勤労者等の負担軽減
・18歳以下の子の数に応じて加算
・将来的には税額控除との組合せも検討
消費税減税については
最後まで与野党で意見が一致せず、
「中間取りまとめ」では
野党の意見も併記されています。
これで今年2月から5か月に及ぶ議論に
いったん区切りがつくこととなりました。
今後は消費税減税の方針について、
8月上旬の閣議決定を目指していきます。
▼詳しくはこちらから
内閣官房「社会保障国民会議」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokuminkaigi/index.html
最後に
今年は国民会議の「給付付き税額控除」と
「消費税減税」の議論があったため、
「経済財政運営と改革の基本方針」、
いわゆる「骨太の方針」は
7月に閣議決定されました。
税については目新しい論点は
特に記載がありませんでしたが、
「租税特別措置や補助金等の点検・見直し」
について記載があり、
どこまで重点化・縮小廃止が行われるのか、
秋以降の議論に注目したいところです。

